この記事でわかること
- 直方駅前の散策
- 静けさの中に時の流れと癒しを感じる木造駅舎 筑前植木駅
- おわりに
直方駅前の散策
直方と書いて「のおがた」と読む。そこや付近に住む人たちにとっては当たり前のことでも、この読み方はちょっと難しいかもしれない。この地名、一説には〝直〟線的に伸びる干〝潟〟が続いていた時代があったことに起因するとも言われる。現代では筑豊三都の一角としても知られている。 駅周辺は再開発事業がすすむ一方で、古くからの建物や商店街が立ち並ぶ。最盛期に比べればひっそりとしてしまっているところは否めないが、それでも活気あるまちづくりを展開している。駅周辺を散策する上で注目したいのが、レトロな街並みと新ソウルフードとして最近PRしてきている「直方焼スパ」。今回はこの二つにターゲットをしぼって紹介したい。直方レトロ レンガやタイルによるおしゃれな街並み
明治からの石炭産業の勃興により、直方の街は商工業や金融といった事業所が集まった。また、炭坑での重労働から医療へのニーズも寄せられた。この当時の面影を残す建物が、直方の街並みには存在感がある。 まず紹介したいのは、現在はートスペース谷尾、美術館として活用されているレンガ造りのモダンな建物(外装はレンガ風のタイル張り)。歴史を感じさせる風合いは、商店街の中にあってもやはり目を見張るものがある。 もともとは十七銀行直方支店として、大正2(1913)年に竣工したもので、石炭産業で潤う直方の町に金融サービスを展開するために開業した。その後福岡銀行へ吸収合併され、直方南支店として営業していたが、平成9年に支店統廃合のために閉店となった。 もう一つのモダンな建物として特筆すべきは、旧奥野医院(現在は直方谷尾美術館)である。これも大正6(1917)に建てられたもので、外観は当時流行のタイル外装の洋風建築。皮膚科として開業した奥野医院は、炭坑労働者の高まる診察ニーズに対応するものだった。 これら二つの建物は、いずれも明治屋産業株式会社社長、故谷尾欽也氏によって購入され、私設美術館として自己のコレクションを展示公開している。炭坑なき直方の街に彩りを添えるかのように。ともに経産省認定の近代化産業遺産の建物として、その価値の認定を受けている。

親しみやすく、そして奥の深いご当地グルメ直方焼スパ
直方の街並みを散策していると、ここかしこから目に入ってくるのは「直方焼スパ」ののぼり旗。直方市の公募によって近年復活したご当地グルメは、新ソウルフードとして定着しつつある。最近では、九州地方では仕出し弁当のチェーン店としてネームブランドの高いほっともっと(㈱プレナス)より、のり弁シリーズの新メニューとして「ソース焼きスパ」が登場するなど、にわかな話題も提供されている。
⇒https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000027.000054093.html その焼スパ、その旨味を伝えるにも文面では難しいので、YouTubeのコンテンツからみなさんにシェアしておきたい。ウチまち★バトル〜NEW麺グルメ・直方市編〜
静けさの中に時の流れと癒しを感じる木造駅舎 筑前植木駅
筑前植木駅
おわりに
ごく簡単にではあるが直方の街の散策、そして沿線のヒーリングスポット筑前植木駅を紹介しました。このほかにもまだまだ書きたい直方の街、直方市内の楽しみ方はあります。あなたの目で新しい再発見をすることもできるかもしれません。別の機会には、もっと違った角度から直方の街をアプローチしたいと思います。お気づきの点や情報提供など、今後ともよろしくお願いいたします。この記事を書いた人
松浦幸市(筑豊百景プロジェクト・経営コンサルタント)
中学高校社会科教職員免許・学芸員資格保有。福岡県田川郡福智町を拠点に、2020年より筑豊地方を中心に現地取材を重ね、訪問した事業所・文化施設は延べ100件以上。一次情報にもとづく筑豊の歴史・文化を専門的な知見で発信し続けている。


コメント
[…] 以前の投稿で紹介福北ゆたか線、直方地域周辺をご案内しました。(ローカル線鉄道の旅筑豊版5選 No.5 福北ゆたか線~直方編~)筑豊の大動脈ともいうべきこの路線、ローカル線というよりは通勤・通学のために活用されることが多い。 […]