一度は行きたい神社 珍しいパワースポット(飯塚編)

Blog 筑豊見聞録

他ではあまり聞き慣れない名前の神社が筑豊にはいくつかある。そして、それら聖地に秘められた伝説、言い伝えは数えきれない。

ここではその中でも飯塚市にある、ちょっと珍しいパワースポットを紹介しよう。

撃鼓神社

飯塚市から宮若・宗像市方面へ向かう途中、白旗山の麓に「撃鼓」という珍しい名前を持つ神社がある。ここから石段を少し上ると、小さな祠が立つ上宮がある。

古くは上宮を「鼓打(つづみうち)権現」、下宮を「笛吹権現」と呼び、両権現は神功皇后が朝鮮出兵の折に神楽を奏した際、囃子の太鼓と笛を指導した神であると伝えられている。

境内には神功皇后伝承にちなむ「乳の池」がある。皇后がこの池の水を汲んで授乳の祈願をしたと伝えられており、これに倣って祈願すれば乳の出がよくなるという。

なお、白旗山の名も、皇后が白旗八流を奉納したことに由来するという。『筑前国続風土記附録』や『福岡県地理全誌』などによれば、延享年間(1744ー48)に一時祭神を改めて「熊野権現社」と称したが、後に祭神を旧に復し、社号も再び「整鼓神社」に改めたという。

地理的に宗像や宮若方面との関係が深く、宗像大社の神宝であったという古翁面が伝えられている。

春・秋に拝殿で奉納される神楽は江戸期から続くもので、その演目や様式などを記した古文書も残っている。

近隣には炭鉱王・伊藤伝右衛門が寄進した鳥居が目印となっている許斐神社や、雨乞い祈願の絵馬が残る水祖神社、江戸期は田の中にあったといい、五穀豊穣の霊験あらたかな五穀神社など多くの神社がある。

春(4月)、秋(10月)に神楽を奉納することでも知られ、ご利益としては家内安全五穀豊穣無病息災などがあると聞かれます。初詣などにも最適で、穴場的なスポットです。

大根地神社

飯塚市内野と筑紫野市山家の境に位置する標高652メートルの大根地山。

その山頂付近に大根地神社が鎮座する。福徳開運・商売繁昌・五穀豊穣の神として知られ、江戸時代には福岡藩主の信仰も篤かったという。

また、かつては山伏たちの修行の場でもあった。

社伝では、神功皇后が羽白熊篤という豪族を征伐する際この山に登り、天神七代・地祇五代を祀って勝利を祈願したのが始まりとされている。

その後、建久三(1192)年、須佐之男命(すさのおのみこと)と大市姫命(おおいちひめのみこと)を合祀した。

また同じ頃、源頼朝が富士山で狩りを行った際に逃げてきた白狐が大根地山に棲み着いたという伝説もあり、九州の稲荷信仰の聖地の一つになったという。

飯塚市側から神社へ向かう場合は、国道200号線沿いに立つ「荒田の鳥居」から参道に入り、冷水峠を登る。

かつて峠の茶屋があった付近に鳥居や穂波郡と御笠郡の郡境石などがあり、そこから石畳みの風情ある参道を約一時間登り社殿へと向かう。

山頂付近にある境内からの眺望は素晴らしく、眼下の町並みや英彦山を一望することができる。

また、手水舎の横の湧き水は九州の名水百選に選ばれており、豊かな自然や清浄な空間に身も心も癒される。

嚢祖八幡宮

飯塚市の市街地の中にある、古くから市民から最も親しまれてきた神社と言えるのがこの嚢祖八幡宮。

それは、この地が「飯塚」という地名の由来と、神社の由緒が深く関係している点にあるかもしれない。

祭神は、応神天皇・仲哀天皇・神功皇后・武内宿禰と、全国各地の八幡神社に共通している。

そして、福岡県は神功皇后の伝承を多く残す地としても知られ、それはこの嚢祖八幡宮にも伝わる。

神功皇后が三韓征伐からの帰途、納祖の森に祭壇を設けて天神地祇を祀り、長年つき従った九州の臣たちと別れを惜しんだと伝えられています。このとき、人々が「またいつか尊顔を拝し奉らん」と口々に言い、この「いつか」が「飯塚」の名の由来であるといわれております。

嚢祖八幡宮 公式HPより

三韓征伐とは、5世紀ごろ朝鮮半島に存在した古代王朝で、これら国々を従えるために神功皇后は海を渡り出征した。そして、ここ飯塚で神功皇后は遠征軍を解散し、その時に「またいつか尊顔を拝し奉らん」と口にしたと言う。

公式の文書には、延文4年(1359年)に社殿が建立されたと残る。

江戸時代になり、筑前黒田藩の元で長崎街道の宿場町飯塚宿に位置するようになった。当時、唯一の国際貿易港だった長崎から、海外の珍しい品々と人々が往来する状況を見守ってきた。長崎街道でも比較的大規模な宿場町として、商業が盛んな街として栄える。

人々が集うようになるといつしか祭も奉納されるようになり、これが今でも引き継がれている飯塚山笠へと発展した。祭のフィナーレとなる追い山は、境内から間近に見ることができる。

この境内には新たな縁結びのスポットとして、「嚢祖の杜・結びの石」がにわかに人気となっている。

男女が良縁を育むため、デートスポットとしても若い世代の姿が見受けられる。

人の縁にちなんだこの地の言い伝えが、今でも人々の良縁をもたらすパワースポットとなっているようだ。

よく耳にする参詣のご利益として、「子安の神社」ゆえに初宮参りや七五三の参詣です。この意味では「聖地」的なネームブランドもあります。

カップルや子育て真っ最中の世帯にはオススメのスポットです。

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