切り絵といってもそのスタイルや作風はさまざまで、きめ細かい文様を多数設けレースの編み物のようなものもあれば、地域のみどころや景勝地を題材にしたものなど、たくさんの作家が趣向を凝らした作品を世に送り出しています。
そんな中、一枚の作品にテーマを設け、ストーリー仕立ての切り絵を創作している作家がいます。その方は浦野勝広さん。ここではそんな浦野さんの作品をピックアップしつつ、今後の創作活動への応援、支援について提案しています。
浦野勝広プロフィール
浦野勝広さんは昭和47年赤村で生まれ、大学卒業後建設業での仕事の傍ら、平成15年ごろから切り絵の創作に取り掛かりました。
特に先生と呼べる人もなく、独学で試行錯誤しながら創作を続け、今では田川地域をはじめ各方面から制作依頼の声がかかるとか。
また、切り絵教室も赤村で運営しており、少なからずお弟子さんもいます。本人の意向でコンテストなどへの応募はしておらず、このため入選、受賞歴はありませんが、作品への評価の声は高く根強いファンに支えられて今に至ります。
切り絵ものがたりの作風や特徴
インタビューの中にもありますが、何かを参考にしたり、地域の景勝地をスケッチでもありません。あくまで浦野さん自身の生活環境から生まれたイメージがもとになっています。このため、そのテーマはオリジナル、世界で唯一のストーリーが切り絵の中に展開しています。
日本の田舎に残る風景や風習、地域に残る言い伝えなどが、作品のテーマとなることが多く、それゆえにどこか懐かしさと親近感を覚えるものとなるのでしょう。
このような世界観の中に、生き生きと動き出しそうな躍動感とともに描かれた各種のキャラクターが印象的です。そして、表情豊かな顔、それは時に楽し気なしぐさ、悲しい思い、または憂いに満ちた表情など、切り絵一枚一枚のテーマを象徴しています。
切り絵という技法を使うことで、水彩画や油絵には難しい立体感と奥行きを表現しているのも、浦野さんの作品の特徴です。例えて言えば、飛び出す絵本のような感覚を見る人に与えます。
現代切り絵の中で
切り絵の世界は奥が深く、さまざまなアーティストたちが日々創作に取り組んでいます。
例えば、2023年2月4日〜3月19日の期間を設けて、神奈川県・横浜市にあるそごう美術館では、現代日本の女性切り絵作家に焦点を当てる展示「日本の切り絵 7人のミューズ」が開催されました。
・細かいだけじゃない。そごう美術館で7名の作家による流麗な切り絵の世界を堪能
白黒のモノトーンでシンプルに、それでいながら繊細かつ躍動感のあふれる作品や、暖色系のアクセントを強調して、温かさや柔らかさを表現したものなど、バラエティ豊かに個性を象徴しています。
そんな中浦野さんは、一枚の作品にストーリーを連想させる構図をとり、その一枚で絵本にも匹敵するような作品に仕上げています。独自のスタイルを確立し、今後の活躍が期待される作家の一人ではないでしょうか?
急な災難、脳梗塞に倒れるも…
先日、浦野さんは新作を仕上げる日々の最中、突然の不幸に苛まれました。脳梗塞を発症し、一命はとりとめたものの一部に麻痺が残り、日常生活に支障をきたす状況となってしまいました。
現在はリハビリに打ち込む日々ということですが、先日私たちに以下のような電話をいただきました。
「リハビリ頑張って必ず戻るき待ってて。そして、もう一度個展を開きたいから、その時は手伝って」という一言でした。
前向きにひたむきさを感じたその一言に、私たちは浦野さんへの応援キャンペーンを企画しました。
復帰へのエールを!!
応援キャンペーンの企画として、弊社では以下のようなものを用意しました。
また、ご理解、ご協力いただける方のメッセージも受け付けております。下記のフォームからコメントへ応援メッセージを書き込みください。
さらに、下記リンク先にある複製画の売上を、浦野勝広復帰個展への開催資金の一部と考えております。この企画にご理解いただける方、「お見舞い」の金一封として、ぜひご協力をお願いいたします。
この機会に多くの方々のご協力を賜れますよう、お願いいたします。
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