筑豊地方の肥沃な平野を潤す大河、遠賀川の源流となっている嘉麻市は、豊かな自然とユニークな歴史が魅力の地域です。この中で北斗宮や鮭神社など、多くの文化遺産がこの地に息づいており、訪れる人々に古の時代への旅を提供します。この記事では、嘉麻市の自然の美しさと、その中に息づく歴史的な神社について紹介します。
北斗宮
福岡県嘉麻市に佇む北斗宮、星に願いを込める神秘の地
福岡県嘉麻市に鎮座する北斗宮は、古くから北斗七星を祀る神社として知られています。天智天皇の時代、紀元671年に若木連という人物によって創建されたと伝えられており、旧社格は県社でした。北斗宮は、その歴史的背景と共に、星に願いを込める星祈願絵馬で親しまれています。
祭神には天之御中主神、伊邪那岐神、伊邪那美神などが祀られており、毎年4月21日と10月21日には例祭が行われます。境内には、かつての火渡り神事や春季大祭などの歴史を伝える写真が展示されており、参拝者にその歴史を感じさせます。
北斗宮は、嘉麻市大隈町に位置し、西鉄バス「嘉穂支所」バス停から徒歩約5分でアクセス可能です。参拝は自由で、多くの人々が訪れる観光スポットとなっています。また、境内には大楠神社が鎮座し、大楠の御神木が祀られていることも特徴的です。
この神社は、願い事を込めた絵馬を奉納する場としても親しまれ、多くの参拝者が訪れることで知られています。北斗宮の社紋は北斗七星を表しており、そのデザインも人気の一因です。北斗宮は、その由緒ある歴史と共に、現代においても多くの人々に愛される神社です。
鮭神社
鮭を祀る神秘、嘉麻市の鮭神社。古代から続く信仰の旅
福岡県嘉麻市に鎮座する鮭神社は、奈良時代の神護景雲3年(769年)に建立されたと伝えられる由緒ある神社です。
この神社は、彦火火出見尊(ひこほほでみのみこと)、鶴草葺合尊(うがやふきあえずのみこと)、豊玉姫命(とよたまひめのみこと)の三柱を祭神としており、日本の古代からの信仰を今に伝えています。
特に、鮭神社は鮭を尊ぶ神社として知られ、毎年12月13日には献鮭祭が行われます。この祭りでは、鮭の遡上を祝い、豊穣と繁栄を願う伝統があります。
鮭神社は、昭和初期まで実際に鮭が川を遡上してきた地域に位置しており、その歴史的背景が神社の特色を形成しています。境内には鮭塚があり、鮭に関する奉納物や絵馬が多数見られ、参拝者にその独特の信仰を伝えています。
アクセス面では、西鉄バス「西鉄大隈」バス停から徒歩約20分で訪れることができ、駐車場も近隣に設けられています。この神社は、その珍しい祭神と歴史的背景から、地元住民はもちろん、遠方からの参拝者にも親しまれています。
鮭神社の社紋や御朱印も、その特色を反映したデザインであり、参拝者にとって記念になるアイテムとして人気です。このように、鮭神社は古代から続く日本の自然崇拝の形態を今に伝える、福岡県嘉麻市の貴重な文化遺産の一つです。
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