新感覚上野焼 八幡窯から「陶芸美空間」の提案

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この記事でわかること

  • 新感覚上野焼とは?
  • 陶芸美空間というコンセプト
  • 八幡窯の作品が空間に与えるインパクト
  • 鑑賞・訪問のポイントと購入方法

陶芸ファンの間でにわかに話題になっている新感覚上野焼。その技術、デザイン、造形美を活かして新たな作陶を目指している八幡窯の世良彰彦さん。ここでは、最近コンセプトとして確立した「陶芸美空間」について、そのポイントをまとめています。

新感覚上野焼とは?

上野焼本来のスタイル

本来上野焼は、桃山時代、茶道が大流行し大名たちの茶器を提供するために生まれた福岡県の上野焼は、400年の歴史を持つ経産省認定の伝統工芸。

つまり、「茶陶」であり「伝統工芸」というスタイル。

初期の上野焼茶碗

桃山時代に流行した茶の湯から、大名たちのニーズに応えるべく生まれた。当時は茶の湯の嗜みを引き立てる絶好の道具として、魅力的な茶器を手にすることが大名たちにもてはやされたため、朝鮮半島から職人や匠を招き入れるほどだった。

現在、20数軒の窯元で受け継がれている上野焼。

上野焼は、茶陶という本流を守りながらも、時代のニーズとともに様々なバリエーションが生まれ、多種多様な陶器があります。

陶芸によるアート作品を

この中にあって、美術という側面から陶芸の技を追求していくスタイルが「新感覚上野焼」です。

精緻さ、緻密さ、使い勝手や発色の技法など、作る上で技術が問われる伝統工芸に対し、美術品を作るという造形美、デザイン性など、陶芸が創造する美術という部分に主眼がおかれているのです。

陶芸美空間というコンセプト

一点の作品にデザイン意匠を練り上げ、一つの様式を表出する。日用品である食器や酒器には一つの世界観が表現されます。

こうした技術を大型作品に応用し、オリジナルの造形と紋様の配置によって、空間を彩り癒しを与えることをコンセプトにしたのが「陶芸美空間」

持つ人の生活空間を華やかで、明るく多彩な色彩とともに、生き生きとした紋様によって、日々に癒しを与えることが作陶の大きな目的。このために八幡窯では日々研鑽、試行錯誤しています。

当主世良彰彦さんは、癌との闘病生活にありながらも、人々の暮らしを陶芸から彩りある癒しの空間を演出することにつながっていければと作陶を続けています。

なにかと忙しい現代において、日常をよりよく癒しのある空間にしてみませんか?

陶芸美空間というライフスタイルコーディネートを!!

これが窯元である世良さんの思いの詰まった提案です。

八幡窯の作品が空間に与えるインパクト

八幡窯・世良彰彦さんが追求する「陶芸美空間」は、一点の陶芸作品が生活空間全体の印象を変える力を持つという考え方に基づいている。色鮮やかな彩華や椿紋の紋様は、白い壁面に飾るだけで空間に生命感をもたらす。玄関やリビング、寝室など置く場所を選ばず、その空間のアクセントとして独自の存在感を放つ。

大型の壺や壁掛け作品は、ホテルのロビーやカフェなど商業空間への設置にも向いており、インテリアデザイナーからも注目を集めているという。「使う器」としての陶芸を超えた「見る・感じる」陶芸というコンセプトは、これからの時代にフィットした新しい提案だ。

鑑賞・訪問のポイントと購入方法

八幡窯は福智町上野1948に位置し、上野焼の窯元が集まるエリアの一角にある。訪問時は事前に電話(0947-28-2275)で連絡することをおすすめする。世良さん本人から直接作品のコンセプトや制作の背景を聞ける機会は、作品への理解と愛着を深める貴重な体験だ。

作品はウェブサイト(aganoyaki.com)でも紹介されており、遠方からでも問い合わせが可能だ。筑豊・上野焼の世界に関心を持った方は、ぜひ他の窯元とあわせて上野地区全体を散策し、それぞれの個性豊かな作品に触れてほしい。400年の伝統を受け継ぎながら新たな表現を追求する上野焼の力強い未来を、現地で感じていただきたい。


この記事を書いた人

松浦幸市(筑豊百景プロジェクト・経営コンサルタント)

中学高校社会科教職員免許・学芸員資格保有。福岡県田川郡福智町を拠点に、2020年より筑豊地方を中心に現地取材を重ね、訪問した事業所・文化施設は延べ100件以上。一次情報にもとづく筑豊の歴史・文化を専門的な知見で発信し続けている。

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