【筑豊県立自然公園~福智町~】

 田川郡福智町は、直方市に接する人口2万人あまりの町です。町名である「福智」は、福智山(標高900.8m)にちなんだものです。この山は、福智山系最高峰の山岳として親しまれております。
 この福智山とその周辺は、古くから山伏たち修験者が足跡を残したところです。周辺にある岩屋権現はその象徴です。岩壁に刻まれた梵字、曼荼羅、銘文は、大杉とともに福岡県の指定文化財となっております。修験者たちの修行を偲ぶ文化遺産が、ここにあります。
 一方、福智山山麓付近には、自然遺産の宝庫です。陶芸の里として知られる上野地区より山のすそ野に入ったところは上野峡と言われます。「あがの温泉白糸の湯」は、この上野峡にあり良質の温泉として、付近の住民に親しまれております。
 今回はその一回目として、主に福智山周辺の自然遺産について、その魅力にせまります。
 先に述べた温泉の近くから、上野登山口という福智山の登山道が山頂へと続いています。最近では、町をあげての観光振興やさまざまな団体の広報活動により、訪れる人も多くなってきております。
 上野登山口からは、白糸の滝、上野越、白雲ライン・鷹取ルートという3つのルートが福智山山頂にむかってのびております。一部急な傾斜や岩場がありますが、いずれも比較的距離も短く、親しみやすいものです。
 
 
 まず最初におススメしたい自然遺産が「虎尾桜」。推定樹齢約600年といわれ、エドヒガンの野生種だそうです。ちなみに福智町指定天然記念物となっています。
 満開の頃は4月にはいってからが多いようで、平野部の桜がピークを過ぎた頃に咲き始めます。咲いた花の色はそう目にすることはできません。少なくとも私の目には、今まで生きてきて一度も見たことのない桜の色として印象的です。心の栄養をとるには、絶好のパワースポットだと思います。
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※虎尾桜の物語
 ⇒http://www.town.fukuchi.lg.jp/shiru/toraosakura_1.html
 
 同じ野生種の桜として、「源氏桜」、「平家桜」というものもあります。紅白一対の花を咲かせる野生種のエドヒガンで、こちらも魅力的です。名づけられた由来が源氏と平家の旗の色にちなんでつけられたそうですが、赤い花が咲けば「源氏桜」、白い桜が咲けば「平家桜」と言われております(史実では逆だそうです。)
 源平桜の詳しい情報は、以下のリンクからご覧ください
 ⇒http://www.town.fukuchi.lg.jp/asobu/syousai.php?SEQ=10
  
 上野登山口の近くには、「白糸の滝」という名勝があります。滝周辺には、腰掛けるところもあり、流れ落ちる流水のため夏の猛暑日でも涼しく、避暑地としては最適です。マイナスイオンをたっぷりと吸い込んで鋭気を養うにはおススメの場所です。
夏:白糸の滝
 
 これらの天然記念物、名勝は、いずれも上野登山口より徒歩1時間以内でいける場所で、登山道の勾配も緩いため、足腰に自信のない方でも楽しめますよ。福智山登山ルートでは、白糸の滝ルートの周辺に位置した自然遺産の数々です。気軽に楽しめる散策路として、そして日ごろの運動不足解消と健康増進のため、ご活用ください。
 ※詳しい案内を知りたい方は、
 ⇒http://www.town.fukuchi.lg.jp/pdf/guide/p12_17.pdf

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