この記事でわかること
- 近代化遺産講座とは
- 赤村での見学会の見どころ
- 講座への参加案内
- 近代化遺産が語る筑豊の産業史
近代化遺産講座とは
近年、日本各地の明治〜戦前にかけての建築や構造物がにわかに脚光を浴びております。それは近代化遺産として広く知られるところなりました。赤煉瓦の建物や工場や鉱山に関連する構造物など、現代建築等にはない趣きを持つものとして人々を魅了し、観光客で賑わうようになりました。 筑豊地方にも炭鉱関連の建築物、構造物があちらこちらに残ります。それは、筑豊の近代化遺産群として各市町村がそれぞれに活用をはかっております。 『筑豊の近代化遺産講座』は今年の4月から開講し、これまで飯塚市歴史資料館、田川市石炭・歴史博物館で5回の講演会を実施してきました。これは来年3月までの予定で、今後直方市石炭記念館、宮若市と赤村で開催の予定です。 そのうち7回目の講座にあたる赤村での講演会と現地見学会の詳細が以下のものとなります。

赤村での見学会の見どころ
直方市から平成筑豊鉄道に乗車して、沿線の文化遺産について車内ガイドにて案内いたします。香春岳や旧三井田川鉱業所等を車内から見学しつつ赤村へと向かいます。 赤村では、国登録文化財である石坂トンネル、木造駅舎として独特の景観を今に残す油須原駅などを見学いたします。また、国鉄の廃線を活用した赤村トロッコ油須原線に乗車することもできます。 講演会では、国内でも古い歴史をもつ筑豊地方の鉄道の魅力、沿線にある近代建築のエピソードについてお話します。筑豊の歴史と文化の1ページにふれる内容となっております。講座への参加案内
この機会に筑豊へぜひともお越しください。参加希望やお問い合わせは上のチラシをご覧の上ご連絡ください。みなさまのお越しをお待ちしております。近代化遺産が語る筑豊の産業史
筑豊地方における近代化遺産の多くは、明治から大正・昭和戦前期にかけての石炭産業の隆盛と深く結びついています。炭鉱関連の建築物や構造物はもちろん、それらを支えた鉄道インフラもまた重要な近代化遺産の一つです。平成筑豊鉄道の前身となる鉄道網は、筑豊炭田から石炭を運び出すために整備されたものであり、沿線には炭鉱時代の息吹を今に伝えるスポットが数多く残されています。
赤村の石坂トンネルは国登録文化財に指定されており、明治期の土木技術の高さを現代に伝える貴重な建造物です。また油須原駅の木造駅舎は、そのたたずまいから「昭和の映画セットのよう」と形容されることもあり、多くの撮影者や旅人を惹きつけています。赤村トロッコ油須原線への乗車体験と合わせると、一日かけて楽しめる充実した近代化遺産巡りコースが完成します。
筑豊の近代化遺産を次世代へ伝えるために
『筑豊の近代化遺産講座』のような取り組みは、単なる歴史の勉強会にとどまらず、地域の魅力を住民自身が再発見し、来訪者に伝えていくための実践的な活動です。講演会と現地見学を組み合わせた形式は、聞いて・見て・体感するという三段階の理解を促し、参加者の地域への愛着を深める効果があります。
筑豊百景プロジェクトも、こうした地域の近代化遺産を次世代に伝えていく活動と歩調を合わせ、現地取材と情報発信を続けています。筑豊各地に点在する近代化遺産を「点」から「面」へとつなぎ、地域全体の魅力として発信していくことが、これからの筑豊に求められていることではないでしょうか。ぜひ一度、近代化遺産を巡る旅に出かけてみてください。
この記事を書いた人
松浦幸市(筑豊百景プロジェクト・経営コンサルタント)
中学高校社会科教職員免許・学芸員資格保有。福岡県田川郡福智町を拠点に、2020年より筑豊地方を中心に現地取材を重ね、訪問した事業所・文化施設は延べ100件以上。一次情報にもとづく筑豊の歴史・文化を専門的な知見で発信し続けている。


コメント